義母の介護のために、金融機関の仕事を離れた女性の相談です。再び働く方向になりましたが、ご本人だけでは元の職場に復職を申し出にくい状況でした。BanSowの立山が同行し、介護の経緯と両立できる体制を説明したことで、復職につながりました。
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義母を支えるために同居し、仕事を離れた
相談者は、金融機関で働いていた女性です。義母が配偶者を亡くし、生活を支える必要が生じたことから、ご夫婦は義母との同居を始めました。その後、夫から母親の介護に専念してほしいと求められ、ご本人は仕事を辞めることになりました。
この時点で、立山はすでに義母を支援するケアマネジャーとして関わっていました。離職後に初めて相談を受けたわけではありません。当初は、ご家族が話し合って決めたこととして離職を受け止めていました。
しかし、介護を担う生活が続く中で、ご本人の心身の負担が大きくなっていきました。立山も同席し、ご夫婦で今後の暮らし方や働き方を改めて話し合うことになりました。
仕事に戻る方向になっても、残っていた壁
話し合いを経て、ご本人は仕事に戻る方向になりました。その時点では、仕事と介護を両立できるケアプランがすでに実行されていました。
それでも、ご本人には別の難しさがありました。一度辞めた職場に、自分から復職を申し出にくいと感じていたことです。介護のために退職した経緯と、再び働けるようになった現在の状況。その両方を、元の職場へ伝える必要がありました。
立山は、ご本人と一緒に職場を訪ねることにしました。介護の状況を継続して見てきた支援者が同席し、ご本人だけでは説明しづらい事情を補足するためです。
まず、介護による退職だったことを伝える
職場の担当者へ最初に伝えようとしたのは、退職の理由でした。仕事が嫌になったのでも、職場への不満から辞めたのでもなく、実際に義母の介護を担うために仕事を離れたという経緯です。
ご本人が一人で説明する場合、退職と復職の間に何があったのかが、十分に伝わらないかもしれません。立山は、その点を心配していました。実際の介護負担やご家族の事情を、支援に関わっていた立場から伝えることを大切にしました。
これは、職場がご本人を疑っていたという話ではありません。退職時の事情と現在の変化を理解してもらうために、第三者として説明を補う支援でした。
復職の希望に、今の介護体制を添える
次に説明したのは、現在の介護体制です。仕事と介護を両立できるケアプランがすでに動いており、ご本人が復職できる状況にあることを伝えました。
復職の希望だけを伝えるのではなく、退職当時と比べて介護を支える体制がどうなっているのかも説明する。立山が同行した意味は、過去の経緯を補足するとともに、これから働くための条件を職場へ共有することにありました。
離職前から関わっていたからこそ、介護を担うご本人の負担と、その後に整った支援の状況を、ひと続きの経過として説明することができました。
復職を歓迎した職場
説明を経て、ご本人は元の職場へ復職しました。職場の担当者は、その復帰をとても喜んでいました。
ご本人が退職した後、職場では代わりの人材を募集していましたが、なかなか見つからない状況が続いていました。その間は同僚の仕事も増え、職場側にも負担が生じていたのです。
立山は、職場を訪ねて初めて、介護による離職が勤務先の人員や業務にも影響していることを実感しました。家族の介護を支えることが、働く本人の暮らしだけでなく、その人を必要としている職場を支えることにもつながっていました。
離職後の復職支援から、早期相談の大切さへ
この相談で実現したのは、離職した後の復職です。離職そのものを未然に防いだ事例ではありません。立山自身も、当初は家族の決定として受け止め、勤務先への影響まで考えていなかったと振り返っています。
その後、同じ職場のほかの方からも、介護について事前に相談を受ける機会がありました。復職を支えた経験は、介護と仕事の両立をもっと早い段階から考える、BanSowの取り組みにつながっています。
介護体制を整えることと、その状況を職場へ伝えること。この相談では、両方への支援が、ご本人の復職を後押ししました。
